HGビランビーの改造・改修 ー今までありそうで無かった装甲表現を目指してー【その4】
前回は、脚部のウロコ表現、肩装甲の鋳造表現、そしてコクピット開閉ギミックについて触れました。
今回は、頭部、そして塗装まで触れていきたいと思います。
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ビランビーの頭部を製作するに あたって、非常に迷ったのが「目」でした。
ビルバインやダーナ・オシーの時のように、生物的な眼球を仕込もうかどうか。
ギトールだって、爛々とした目玉があります。
でも、結局元のデザインを活かすことにしました。
あのゴトラタンというか、スネ夫というか、どこか意思疎通を拒絶する顔つきがビランビーの魅力だと思ったのです。
でも、ただ素組みのままでは製作者として愛着が湧きません。
内部を斑点状に黄色く着色したのち、蓄光パウダーを混ぜたクリアレジンでカバーします。
少し目が浮き出る感じになりましたね。
複眼にしようかとも思ったのですがそれでは魚っぽくないのでやめました。
ここまでの途中経過。
思っていたよりも、大腿部の鱗がいい味を出しています。
その反面、前腕部の彫りウロコがダメですね。
もっと立体的にしないと、あれでは「模様」に過ぎません。
それと、ふくらはぎの黒いパーツ。
この部分は 設定画でも曖昧なので、ちょっと意味付けで手を加えなければ。
内部に生々しい筋肉を仕込みました(樹脂粘土です)。
そして、黒いパーツにスリット状の穴を穿ちます。
体を支え、バネとなる腓腹筋を守る装甲部という設定です。ビランビーはダンバインの強化型ですから、内部骨格オーラマスル(筋肉)が割増しになっているに ちがいないです。
膝装甲には、いかにも古い技術で板金したっぽく、リベット表現を追加します。
こういうときも、レジンは活躍ですね。
ツマヨウジの先っちょに レジンをつけて、チョンチョンと点をつけて固めるだけで リベットになってくれます。
さて、ここで恒例のオマケを追加しましょう。どんなオマケにするか考えた結果、まずは おゆまるをスプレー缶の底に押し当てて、
丸いドーム状の型を作りました。
ここにuvレジンを流して硬化させます。
ガシガシとヤスリでカタチを整えたあとは、グレーのアクリル塗料でサーフェイスをおこない、さらに樹脂粘土で表面をデコレーションしていきます。
ツマヨウジで整形をしたり、購入してからイマイチ使いどころの悪かったコンパス付カッターで 円を刻んだりしました。
だいたいお察しのとおりです。盾ですね、盾。
丸型になったのは、ギトールの影響です。
よもや、スプレー缶の底が元だとは、お天道様でも 思うまい。
粘土が乾くまでの間、同時にコンバーターの表面をどう料理するかを考えました。
両手が塞がり、写真を撮ることができなかったのですが、こんな感じになりました。
このボコボコした感じ、どうやったでしょう?
実はこれ、プラ表面に接着剤を塗布したのち、それが乾く前に 筋子の入っていたプラ容器を押し当てたのです。
フツーにスーパーで売っていた筋子です。
皿洗い中に あの空き容器を見て、「あー、このポコポコを何かに使えそうだな」って思いついたんですね。
スミ入れとグラデーション塗装を売以下して、もう少し立体感を強調してみます。
コンバーター上部には、合わせ目消しも兼ねて 余ったウロコパーツを貼りました。
脚部の正面ラインには、黒い樹脂粘土で内部組織表現を。この方法はビルバインの時にやった方法で、デザインナイフを刺しこむだけで 割とリアル感を増すことができる、お得なワザです。
実は、ウロコは一枚一枚グラデーション塗装しました。
大変な手間のように思うかもしれませんが、筆先でチョイチョイと撫でるだけなので、それほどの苦行ではありません。
むしろ、ウロコ一枚一枚が立体映えしていくので楽しかったですね。
再び、途中経過。
彫りウロコ表現を頬部にも追加したり、手首にもポリ支柱隠しに 粘土で生体表現を追加したりしています。
でも、まだ何かが物足りないのです。
何が足りないのか、実は数日考えました。
その結論が、装飾でした。
レジンでカンタンなエングレービング装飾を施していきます。
オーラバトラーって、量産機といっても マニュファクチュアリングな工業製品だと思うんです。
アの国の技術がいかに発達していたといっても、アニメ本編ではオーラマシンの製造工場は手作業で描かれていましたよね。
ですから、一機一機が大変貴重であり、相応の装飾が施されて当然だったはずです。
なので、戦闘面での実用性がなくとも、ある程度の飾りつけは オーラバトラーをリアル志向で製作するにあたって 必要な要素ではないでしょうか。
この装飾の発想から さらに発展させたのが、コチラの羽根表現。
ラメと蓄光パウダーを混ぜこんだ透明レジンを、羽根に擦りつけて硬化させました。
オーラの粒子が 鱗粉のように舞う感じを表現したかったのです。この効果がどの程度発揮されるのか、完成記事をお楽しみにしてください。
仕上げの塗装とグラデーションをほどこして、いよいよ完成です!
次回につづく。
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