オーバーフラッグ ハイマニューバパッケージ -セイラマスオさんリスペクト-

SVMS-010 オーバーフラッグ ハイマニューバパッケージ

<機体解説>

武力介入組織ソレスタルビーイング。彼らの保有するガンダムの性能を目の当たりにしたグラハム・エーカーが、レイフ・エイフマン教授に直談判したことがきっかけで、ユニオンフラッグの改修計画が開始された。新たに製造されたユニオンフラッグは、従来機を凌駕する性能からオーバーフラッグと名づけられ、各国から集められたエースパイロット部隊に配備された。このハイマニューバパッケージは、ガンダムに匹敵する機動性を目指し、オーバーフラッグに更なる武装強化を施した試験機体である。なかば強引に取りつけられた大型バックパックからは、ガンダムのスピードに迫る大推力を得ることに成功した。しかし、ガンダムの装甲とGNバリアを打ち破る武器を確保するに至らず、本機がガンダムを打倒することはかなわなかった(非公式設定。月刊ホビージャパン誌2008年12月号のセイラマスオ氏の作例をもとに、一部改変して記載)。

 

使用したマテリアル 1/144 オーバーフラッグ

HG 1/144 ブレイズザクファントム

FG 1/144 RX-78ガンダム

その他、ジャンクパーツ

オーバーフラッグについては、劇中のキー人物であるグラハム・エーカーの奔放さがネタにされがちですが、特異なフォルム、チラリと のぞくモノアイなど、10年以上たった目で見ても新鮮にうつります。

パイロットの魅力との相乗効果で、プラモが売り切れるなんていう現象は 最近ではあまりありませんよね。

かくいうわたしも、デュナメスに肉薄し、スローネに一太刀入れたりというシーンにしびれきってしまい、オーバーフラッグのキットを買ってしまったものです。

今回は、そんなオーバーフラッグをベースにして、セイラマスオ氏の製作したオーバーフラッグ・ハイマニューバパッケージをアップします。

わたしがホビージャパン誌を見ながらこの作例をつくったのは、2009年か2010年ころだった気がします。。。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

まずは正面から。

オーバーフラッグ ハイマニューバパッケージ

本家をご存知の方なら お気づきだと思いますが、わたし個人のアレンジがちょっと混ざっています。

オーバーフラッグ ハイマニューバパッケージ

うーんと、モデラ―あるある ですが、作ってるとき、もしくは完成直後の達成感に浸っているときは 気がつかないことって、ありませんかね。

すくなくとも 私にはよくあるんです。たとえば、このハイマニューバパッケージ。

バックパック背面って目立つので、もっと手をつけてもいいと思うんです。

とくに、スラスターカバーに、パーツの打ち出し〇が残っちゃってます。。。

「あれはモールドだ」

と自分に言い聞かせれば済むんですが。

後になって つまりアタマが冷静になってから「もっとこうすればよかった」って思えてしまう箇所って いくらでも出てきてしまいます。

かといって、後悔したくないから、と時間をかけすぎると、積みプラが増殖してしまう。。。

プロでなければ、自分が納得できるバランスを見定めて 趣味として楽しむのが大事ってことですね(この文言も逃げ口上ですけどね)。

こちらは飛行形態。

オーバーフラッグ ハイマニューバパッケージ

なかなかゴツくて いい感じ。

空力を考えているようで考えていない(つばさの前にどーんと腕が)。

いいじゃないですか。

あのスラスターの力で無理やり飛んでいるんでしょう。V2コアファイターみたいに。

さて、ここでひとつ。

ガンプラ 関節 くたくた

このオーバーフラッグの構造上、しかたがないといえば しかたがないんですが、股関節の接続軸が、ポールジョイントに ぶらさがるような設計になっています。

経年的に関節が摩耗してしまい、ちょっとクタクタになってしまいました。

旧キットの関節でも、こういう現象はツキモノですよね。

「プラモ狂四郎」でも、狂四郎がガンプラの関節がクタクタになりやすいって アタマをかかえるシーンがありましたし。

ガンプラ 関節 摩耗

そんなときはコレ。

フツーの木工用ボンドです。

木工用ボンドを、ツマヨウジをつかって うすーく塗布するんです。

ボンドはビニル製剤の一種ですから、カンタンにいえば ビニル製の塗布膜を貼りつけるわけです。

上の写真ですら、ちょっと多いくらいです。

ガンプラ 関節 復活

もうひとつ肝心なのは、きちんと乾かすこと

けっして、焦って生乾きのうちに 関節をハメたりしないでください。

そうすると、せっかく形成されかかった膜が ずるむけます。

ベタつくんで、下手したら表面の塗装にもボンドが付いて剥がれちゃうかも(悪夢)。

あと、あまりボンドを塗りすぎると、関節が固くなりすぎます

そうなれば、逃げ場を失ったチカラが、関節のポリ軸の方にかかってしまい、支柱を折ってしまうこともあります。

そうなれば、「ピンバイスで支柱に穴をあけて しんちゅう線の芯を仕込んで ポリ軸を入れ直し云々。。。」なんていう、支柱の回復工程が 追加されてしまいます。

以上のことさえ 気をつければ、ごらんのとおり 関節は復活します。

オーバーフラッグ ハイマニューバパッケージ

「そこまでだ、ガンダム!」

「わたしの勝負服、お見せしよう!」

「オーバーすぎるか? フラッグよ」

グラハムが言いそうなセリフを考えてみましたが、こんな感じでしょうか。

オーバーフラッグ ハイマニューバパッケージ

他のモデラ―さんと同意見ですが、ほかのガンダムの脚部をさかさまにして ミキシングするなんて発想は、なかなか思いつけないです。

セイラマスオさんの作例からは、非常に多くのことを学びました。

オーバーフラッグ ハイマニューバパッケージ

他にも、大角ディティールで有名な大角基夫さんとか。Twitterをやっておられるという情報を拝見しましたが。

また大角さんの作例を眺めたいなあ。

近写。うーむ。

オーバーフラッグ ハイマニューバパッケージ

この作例を作っているとき、デカールの貼り方のキホンを知らなかったんですね。

綿棒をつかって、中心から空気を抜くように貼りつける?

それはさすがに大丈夫です。

問題は、デカールのテカリです。

わたしは つや消し仕上げが好きなので、たいていの作例では、つや消しトップコートをかけるんですが、デカールを貼る前からツヤ消しに してしまっていたんですねえ。

それじゃダメなんです。なぜかというと。

ツヤなしだと、デカールとの接着面が凸凹で荒れてしまっている状態なので、ミクロの世界では、きちんとデカールが 密着しないんですね。

ツヤ消しをやるなら、デカールを貼ったアトなんです。

そのへんが、わかっていなかったんです。。。

まあ、このハイマニューバパッケージの作例は、飛行機っぽい仕上げにしたかったので 半ツヤ仕上げにしたぶん、テカリが目立たない方なんですが(他ページの作例をごらんになれば、いろいろアラが目に入ると思います)。

オーバーフラッグ ハイマニューバパッケージ

やっぱりフラッグは 飛んでいるポージングがよく似合いますね。

ちなみに、フラッグのメカデザイナーは福地仁さんです。

福地さんといえば、魔装機神や、まさかのHG化を果たしたジム・スパルタンの生みの親です。

デザインラインが多彩で、あとになって驚くことが多いです。

ではでは。

やそろく仙人

内科医です。模型やらTRPGの愛好家です。

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