エントリーグレード(EG)νガンダムを、簡単にリアルタイプ武者仕様に改造【完成】
武者仁宇頑駄無(武者νガンダム)
かつて、初代頑駄無大将軍とともに戦った<四獣王>のひとりである龍頑駄無の息子である。幼き頃に山寺へ預けられ、龍神から武芸を授かった。成長後は武者頑駄無らと合流し、武者七人衆の一人となる。やがて疾風の仁宇に出世を遂げる。
使用したマテリアル エントリーグレード(EG)νガンダム
クェス専用ヤクト・ドーガ(たぶん、FW Ultimate operation plusシリーズ)
百均の樹脂粘土、uvレジン、アクリル塗料
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初期の武者頑駄無シリーズの設定は、後付け設定どころか 書籍によってハナから食い違うなど、なかなかカオスです。
というのも、ファミコン、ミニ四駆に押されてリアル等身のガンプラブームが去り、バンダイの販売戦略が低年齢層にシフトしたことと無関係ではありません。
90年代前半は、まちがいなくSDシリーズがガンダムを牽引していたのです。
今でこそ、F91関連商品も注目されるようになりましたが、90年代当時は 武者頑駄無と騎士ガンダムがブームの主流と化していました。本伝たるリアル等身シリーズの方は、「なんだか難しい」という印象すらあったのです(って、今もそうですか)。
そんななかで登場した武者頑駄無は、初出のプラモ狂四郎で人気を博した結果、今でいえばスピンオフに相当する流れでSDシリーズ化しました。やがて BB戦士シリーズには説明書にマンガが付録し、コミックボンボンにはSD戦国伝が連載されるようになります。
企画のはじまり自体が 非常に切迫していたため、「とりあえず始めてから考えよう」という状況だったそうですね。
武者頑駄無のこうしたスタートと比べれば、騎士ガンダムの方は いくぶんか設定を考える猶予があったようですが、スペリオルガンダムドラゴンの設定が 再編に次ぐ再編で、もはやネタ化した現状を踏まえると、細かい設定の云々という事情は 武者ワールドも騎士ワールドも 似たり寄ったりなのでしょう。
さて、武者頑駄無シリーズの面白いところは、単純に「SDガンダムの亜流として人気が出た」というだけでは語れない点にあります。
武者頑駄無の いい意味での荒唐無稽さは、「脱冨野」を目指していた 平成ガンダム制作陣に勇気を与え、原作クラッシャーの異名をもつ 今川監督による<機動武闘伝Gガンダム>に結実します。
大河原先生も Gガンダムに登場する各国のガンダムたちをデザインするにあたり、武者頑駄無シリーズのデザインラインを 流用できたことを告白されておりますし、Gガンダムのハチャメチャぶりを 受け入れる視聴者側の土壌についても、SDガンダムに慣れ親しんだ、いわば第二世代のガンダムファンたちがいてこそ 培われたものだったことは想像に難くありません。
プラモデルのシーンでも、武者頑駄無は重要な歴史的役割を果たしています。
それは リアル等身武者頑駄無シリーズで<MSジョイント>と呼ばれる 新機軸の関節機構が採用された点です。この技術は、数年後に発売される 初代ハイグレードRX-78ガンダムの<MSジョイント2>の基礎となりました。
お察しのとおり、<MSジョイント2>は、マスターグレードやパーフェクトグレード、そしてリアルグレードに続く、内蔵型関節フレーム技術に 発展していくわけですから、いわばリアル等身武者頑駄無シリーズは、リアルグレードシリーズの 遠いご先祖と言っても過言ではないのです。
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まずは正面。
ごらんのとおり、改造のメインは肩と頭部に集中しています。
腕部と脚部は 部分塗装とスミ入れ程度で済ませています。
フェイクニューユニットでも買って、フィンファンネル装備型にしようか 迷ったのですが、サクサク作って完成させたかったので 止めました。モチベーションが上がったら追加するかもしれません。
刀の鞘は、サイドスカートに接着してしまいました。
この方がポロリがなく ノンストレスです。
今回の改造を企図するきっかけになったヤクト・ドーガの肩シールドですが、元が同じ出淵デザイン同士のためか しっくりきますね。
ちょっと近写すると粗さが目立ちますが、肩のアレンジも 及第点でしょうか。
金の装飾は、過去に作ったBB legendの武者頑駄無に 付属していたシールの余白部分を カットして貼ったものです(兜の鹿角と前立て、刀の鍔は塗装です)。
また、草摺の部分は、ラベルシールとレジンのチョン付け→その後、塗装の流れで お手軽に改造しました。
さて、かの前田慶次によると、朱の槍とは「真の武芸者にのみ許された槍」だそうです。
そんな大事な赤色が剥げたりするのは 避けたかったので、槍の構成を 写真のように真ん中で分割する形式にして、手に把持する際の色剥げを回避する策にしました。
ちなみに、この槍はランナーとプラ板によるスクラッチです(スクラッチというと大げさな出来栄えですが)。
とはいえ、武者仁宇頑駄無といえば やっぱり朱槍ですので、、、
こんなアングルなどを撮ってみたくなります。
ちばみに武者仁宇のモチーフは、生い立ちは牛若丸、デザインは真田信繁(幸村)ですよね。
実用的かどうかは別として、こういう決めポーズには 男子の心をくすぐるものがあります。
過去にアップした、B-CLUB製:速水さん原型(のように改造した)武者頑駄無とツーショット。
わたしにとって、武者頑駄無のストーリーは コミックボンボンスペシャルの<完全保存版SD武者ガンダム>に掲載されたマンガが原点になります。
頑駄無城を目指す武者頑駄無が、リアルタイプ武者ドムに兜を盗られ難儀するハナシです。
あのハナシでは、武者頑駄無が最初に出会う兄弟が武者仁宇でした(ガンクロの摩亜屈はニセモノなのでカウントせず)。なので、この二人のツーショットには特別なノスタルジーを感じてしまいます。
今回は以上になります。
次回は、ガンプラエキシビションに 参加予定だったジオラマについて触れていこうと思います。