1/72 ヴァルケンをスクラッチ! 製作記-その4-

ゲームでの動作を極力再現したい。

私自身がそう思っていましたし、あの<ヴァルケン 公式ガイドブック>に登場した、塩入博氏と松井淳氏の 超絶スクラッチ作例にも感化されていましたから、アームパンチの再現をめざすのは 当然といえましょう。

ヴァルケンの前腕内部をけずりこみ、四角いプラ棒を はめられるように スペースを確保します。

VALKEN arm

うーん、写りが悪いですね。。。

こぶしには ピンバイスで穴を開けたあと、しんちゅう線を挿入しておきます。

VALKEN arm

で、完成形がコチラ。

VALKEN arm アームパンチ

前腕部に外装されるシリンダーは、しんちゅう線とレジンで製作。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

さて、関節部の製作です。

ビデオゲームロボティクス(VGR)版だと、各部位は小さな関節パーツで つながっていました。

今回、市販のジョイントパーツを つかうことも考えたのですが、ここまで手をかけてくると、なんとなく市販品に頼りたくない気分がしてきました(そもそもVGR版の複製という手段をつかっているのですけれども)。

そこで思いついた、いえ 思い出したのが、プラモ狂四郎のヘビーガンダムでした。

サッキ―武田のデビルガンダムこと ブラッディ・マリーとの戦いで、接着剤をぶっかけられても平気だった、あのヘビーガンダムです。

そのヒミツは、「関節構造にポリキャップなんか使っちゃあいなく」て、ハンダ線で固定していたからでした。

これですよ、これ。

VALKEN joint

ハンダ固定なら、関節軸やらクリアランス確保のためのバランス破綻の心配がありません。

1本のハンダ線を、太もも、脚部、足部の3パーツに通すようにしこみます。

幸い、レジンをケチって脚部の内部は空洞でしたから、ピンバイスで軽く穴を開けるだけでハンダ軸を通すのは容易でした。

ハンダ線を通したあと パーツ内部にレジンを垂らして、硬化させます。これで、ハンダもレジンパーツに接着されます。

ヴァルケン レジン 関節

uvライトにもいくつか種類があって、写真で使用しているのはペン型(ダイソー製)です。奥まったところに照射するのに便利です。

そんなこんなで、中間の経過がコチラ。

VALKEN joint ヴァルケン はんだ

uvレジンが透明ですから、ハンダがどのように 内部を通過しているのか透けて見えますね。

関係ありませんが、今回の工作のさなか、二十年近く使っていたニッパーのバネが折れました。

ヴァルケン 自作

この機会に、ウワサの高性能ニッパーに買い替えようかとも おもいましたが、近くのホームセンターで バネが80円くらいで売っていたので、ペンチで修理して 現役に復帰してもらいました。

折れたバネは、供養も兼ねてヴァルケンの開閉支柱に使用しました。

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

さて、頭部の製作です。

VALKEN head ヴァルケン 頭部

頭頂部はレジン複製パーツとし、その他はプラ板加工です。

ボディとの接続部分には、あまった導線を垂らしてみました。エルガイム要素が混ざりましたかね。好きなんです、こういう血管みたいになった金属チューブ。

ヴァルケンの頭部で特徴的な、両サイドのフレームバンパー。

ヴァルケン 頭部

事務用クリップをカットして瞬間接着剤で固定しました。

加工のしやすさ、サイズ感ともピッタリ♡

ホントは、あと背部バックパックと追加ブースターの製作過程もあるんですが、すみません。写真を撮り忘れました。

そんなこんなで各パーツを組み立てつつ、ヤスリでの表面処理と、スジボリをします。

ヴァルケン VALKEN 自作

写真ではデザインナイフで彫っていますが、自作スジボリペンも活用しています。

スジボリ ペン

100均で売っている0.5ミリ径のシャーペンに、マチ針をしこめば完成です♪

◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

表面処理が済んだら、100均のアクリル塗料で塗装をしていきます。

VALKEN

わたしの場合、あらかじめ白と黒の ミルクペイントを混ぜたグレーを 全体に塗っています。

これは、下地塗りという意味合いもありますが、サーフェイサー効果を狙っています

前回の記事でも書きましたが、透明レジンですと、キズや凹凸に 気がつかないものです。

グレーを塗って、もういちど表面処理をおこなうのです。

VALKEN ヴァルケン

細かいところは ダメージ表現でお茶をにごす作戦ですから、大まかな造形は こんなところでしょうか。

関節部分にはシーリング処理をします。

ヴァルケン シーリング

下地のグレーを塗ったティッシュペーパーを切り取って、木工用ボンドで関節部を覆います。

これで、パトレイバーや サンダーボルト版ガンダムのように 関節部分がシーリングされます。

そのあと、機体色を塗っていきます。

VALKEN paint ヴァルケン 塗装

ベース色として、白の比率多めの ライトグレーに、ほんのわずかな青を混ぜてみました。

グレーに 若干の青が混ざると、シルバーに近づきます。グレーの明度が上がるかなって思ったんです。

さて、アクリル塗装は、なんども繰り返さないと 定着しません。

ですが、アクリル塗料は乾くのが とても早いので、あまり苦にならないですね。

コチラがベース色を塗った段階です。

ヴァルケン

さらにクリアカラーを塗って 立体感のある塗装をする凄腕モデラ―もおりますが、わたしは ベース色がしっくり決まると、それだけで満足するタチです。

なんども 塗り重ねたぶん、埋まってしまったミゾ、ディテールラインを 掘り直します。

ヴァルケン

ヴァルケン ブースター

このスジボリ。

私も得意ではありませんが、すでに彫られたラインを なぞるだけなので、それほど難しくありません。

あとは、チッピングでダメージ表現を施して、ようやく完成です! 完成記事はコチラ。

やそろく仙人

内科医です。模型やらTRPGの愛好家です。

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