【完成】HGビランビーの改造・改修 ー今までありそうで無かった装甲表現を目指してー
ビランビー
ビランビーは、試作機だったダンバインの機動性を強化させた量産型オーラバトラーである。初のオーラ増幅器搭載機でもあり、オーラ力の低い一般のコモン兵でも容易に操縦が可能という点において、ドレイク軍のエポックメイキングな機体となった。ただし、既にオーラボム・ドロに慣れてしまった兵も少なくなく、火器の連射ができないビランビーよりも、フレイボムを連発できるドラムロを好む一般兵が多かったとも言われている。この逸話は、ドレイク軍の一般兵は、その出自が生粋の剣士や騎士などではなく、市井から徴兵された雑兵に過ぎなかったことを如実に物語っている。
使用したマテリアル HG 1/72 ビランビー
100均の樹脂粘土、石粉粘土、uvレジン
ついに、ビランビー完成です。じつは、わたしはダンプラ(ダンバインプラモ)のうち、ビランビーの1/72旧キットを 見かけたことがないんです。
いま、わたしの手元に積まれている未製作のダンプラは、ライネック、ビアレス、ゲド、レプラカーン、そしてHGダンバイン。
中学生のころは、名キットと称されるバストールを作りました(たしかに、アレはすごかった)。
自立しないことで知られるズワァースも店頭で見かけたことがあります。
ところが、ビランビー、ドラムロ、ボチューン、ボゾンの現物は見たことがないのです。
なので、今回HG化して発売されたのは 本当に朗報でした。
プラモを愛さない転売ヤーは ガンプラを知っていてもダンプラまでは知らないのか、プレバン予約もすんなりイケましたしね。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
というわけで、全身像から。
オマケで作った盾とモーニングスターが、予想以上にフィットして嬉しい。
わたしが愛する、テーブルトークRPGの<トンネルズアンドトロールズ>をイメージしました。
盾の紋様は、女のガイコツです。
本当は、アルフォンス・ミュシャとか、ドラクエの<みかがみの盾>みたいな、キレイな女性の横顔を製作しようとしたのですが、なぜかガイコツになってしまいました。
まあ、不気味さが増して結果オーライですね。
盾からぶら下がる100均のチェーンも、スパルタカスっぽくて よくないです?
オーラソードを両手もち。
手首に回転軸が設けられているので、ものすごく しっくり決まります。
前腕部の紋々問題(ウロコディテールが、単なる模様にしか見えない問題)は、ところどころに樹脂粘土製ウロコを貼りつけて立体感を強化したことで なんとか解消できました。
わかりにくいかもしれませんが、前腕部のウロコは、一枚一枚塗装しただけでなく、一枚ずつグラデーションまでかけました。
ウロコの中心部、片鱗、そしてその中間部。
手間がかかったように思うかもしれませんが、範囲が小さいのでそれほどの苦労は なかったです。
さて、飛び道具について。
ビルバインのとき、オーラライフルとオーラキャノンは世界観に合わないと判断して、中世銃にアレンジしました。
今回のビランビーのオーラショットも どうしようかな、とずっと考えていたんです。
富野由悠季監督の著した<オーラバトラー戦記>を読むと、火器兵装としてフレイボム(小説ではフレイボンム)のほか、ガダと呼ばれる火薬仕込みの爆裂火矢が登場します。
とくにガダの矢は なかなか油断ならず、ドレイク軍のドーメ(テレビ版のドロに相当するオーラボム)も撃墜される威力です。
逆にいえば、そういう弓矢が精いっぱいの技術力の世界なので、ああいうミサイルポッドみたいな近未来的銃器は 浮いてみえるんです。
ベルセルクの主人公、ガッツが装備する連射式弓矢くらいの技術力なら 許容範囲だと思うんですよね。
なので、オーラショットを四連装弓矢(先端にガダ装備の火矢)に仕様変更しよう、とも思ったんです。
ところが、このオーラショットの造形に触れていると、せっかくの絶妙な丸みのデザインを破壊することが どうしてもできませんでした。
ビランビーは出淵先生デザインらしいのですが、どうもわたしの琴線に触れるものがあるようなのです。
思えば、幼少期からサブカルに浸かってきたわたしにとって、出淵デザインは酸素のようなものでした。
ロードス島のデザインしかり、パトレイバーしかり。後になってから、「ええ? あれもブチデザインだったの?」とおどろくこともしばしば。
いや、それを言ったら岡田斗司夫先生もそうでしょうか。
ドラクエⅢの攻略本しかり、ナディアしかり。ワンフェスには行ったことはありませんが、ホビージャパン誌がライバル視していたことで その概要は中学生のころから耳にしていたのですが、その主催者も岡田先生だったとは。
ちなみに、ホビージャパン誌がワンフェスに対抗して始めたのが、<じゃふ子ちゃん>でおなじみのJAFCONでした。いまは参加企業が戦国時代の様相そのままに入れ替わり立ち代わりして、C3AFAという名称に変わったみたいですね。このへんの業界裏話は、ストリームベースの小田雅弘さん著<ガレージキット誕生物語>とか、柿沼秀樹さん著の<HOW TO BUILD ホビージャパン>などの関連書籍に色々書かれていて、大変おもしろいです。小田さんと海洋堂の宮脇センムのキケンな対談とかは、モデラ―にとって必読の書でしょう。
さて、ビランビーに戻りましょう。
どうもピンボケを避けられないのですが、鞘は木調に塗装してみました。
羽根のゴワつきと、フクラハギ装甲からチラリと見える腓腹筋。
よく考えたら、このスキマを騎兵や歩兵に狙われそうですねえ。
肩アーマーのグラデーション。
これ、サーバインのときに考案した<波紋塗り>です。
水属性のオーラバトラーと解釈したので、波紋調が似合うかと。
方法はカンタンで、ガンダムマーカーを点状に塗ったら、びしゃびしゃのアルコール綿棒をチョイッと当てるだけです。
じわりとアルコールが拡散していくときに、塗料も波紋状に”連れて行って”くれます。
ただし、この方法はプラモの成形色を下地として利用しますから、なにか別の下地を塗っているとうまくいきません。
背面のポツポツは、例の明太子の容器からでしたね。詳しくは製作記事をどうぞ。
この写真が よく撮れました。
実際の色調はこのくらいなんです。わたしのスマホ、ホントに買い替えようかな。言うこと聞かないですもん。
装甲部分はツヤ消し、ウロコ部分は生々しくツヤありで仕上げています。
膝アーマーは板金している設定なので、生物の外殻や鋳造部品との表現を差別化しています。
さて、ここで電気を消します!
羽根に、蓄光パウダーをまぶしたのです。
って、あれ? 放送事故?
いえいえ、肉眼で実物をみると 眩しいくらいに羽根が浮き上がってみえるんです。
でも、わたしのスマホで撮影すると うまくお伝えすることができません。く、くやしい。んんん(←わかる人はラジオ会館来訪歴がありそうですね。とくに3階)。
気を取り直して、コクピット開閉。
左右のハッチのヒンジがラベルシートだとは お天道様でも気がつくめえ。
というわけで、HGビランビーを楽しませてもらいました。
つぎは どのオーラバトラーがHG化するでしょうか。
なんとなく、ズワウスあたりかなって気がしているんですが、さてどうでしょう。
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