ダンバイン40周年! HGABビルバインを原型がなくなるほど改造した【その3】
前回の「第2回」では風邪のため ちょっとしか紹介できませんでしたね。
今回は胴体部から製作記事を書いていきます。
これ、なにをしているかというと、キャノピー開閉の支柱用の穴を 穿いているところです。
ランナーを切り取って、こんな感じにハメこむ算段です。
L字型ランナーは、キャノピーと瞬間接着剤でくっつけます。
このとき、キャノピーとの接着に難渋しましたが、レジンでキャノピーの側面と L字型ランナーを包むことで なんとかなりました。
コクピット内部にも サーバインやダーナ・オシーと同じような 肉っぽいディテールを加えておきます。
つぎに、肩関節の構造についてです。この構造をどうするか、悩みに悩みました。
怒り肩にできるよう、EGガンダム、そしてジム・ストライカーの改造のときのように 胸部上面に関節軸を組んでみようと思ったのですが、そうすると変形機構が 崩れてしまいます。
そうなのです。
ビルバインの肩関節を改造するにあたって 最大の難所は、人体でいう鎖骨のあたりに、変形機構が組み込まれている点なのです。
ビルバインの変形といえば、コクピットブロックが跳ね上がって、鳥のような機首が現れるわけですが そのコクピットブロックの回転軸が、ちょうど鎖骨のあたりなのです。
ビルバインのデザインを見てください。
鎖骨の上のあたりが ちょっと出っ張ってますよね? この内部に、コクピットブロックが跳ね上がる回転軸があるのです。
なので、鎖骨相当の箇所に 怒り肩用の関節軸を入れてしまうと、コクピットブロックの回転軸がなくなってしまうのです。
で、どうしたかというと。
まず、コクピットブロックの回転軸は残します。
この軸が収納されている、鎖骨部分の出っ張りも残さねばなりません。
で、怒り肩を両立させるポイントは、このパーツです。
人体でいえば、肩甲骨のパーツですね。このパーツを左右に分割します。
さらに、
「受け軸」を取りつけます。
ここに、さきほどの肩甲骨パーツを はめてみましょう。
まさに、ホンモノの肩甲骨と同じですね。
この肩甲骨パーツに、肩パーツの受けとなるポリキャップ、もしくはポールジョイントを 接着してみます。
というわけで、ちょっとわかりにくいですが、肩パーツにポールジョイントをしこみ、かつ受け側にスイング機構を追加しました。
これで、現行のHGフォーマットと同程度の スイングが可能となります。
ついでに、チラリと見える箇所にも、スジ状のディテールを追加。
樹脂粘土が大活躍です。
扱いやすく、やり直しがききやすいこと、なにより軽いので スクラッチ作品にありがちな「自重でポーズを維持できない」のリスクが少ないのは大きな利点ですね。
さて、あとは、
脇のスキマを埋めたり、
腰可動のため、もともと開いていた穴にポールジョイントを追加したりします。
ちなみに、上の写真でつかったジョイントは 小さ過ぎたので、後でレジンをかぶせて 大型のジョイントに変更しました。
さいごに、コクピットブロックの回転軸についても触れておきます。
元々のキットでは、コクピットブロックの回転軸に ポリキャップをはめる仕様でした。
当初は わたしもその仕様のまま 改造をすすめていたのですが、キャノピーとL字型ランナーの接着の際に、レジンで両者を包み込んだ関係上、キャノピーの横幅が広がってしまったのです。
その追加幅は ほんの1mm程度でしたが、このサイズでは 可動の妨げになるのは必至で、すっかりコクピットブロックの可動に 干渉が起きるようになってしまいました。
とはいえ、ポリキャップのサイズは 決まっていて、干渉部位を削るにも 限界があります。
そこで、ポリキャップに固執するのをやめてみました。
思い切って上の写真のように ポリキャップの入っていた出っ張り部分を 半分ほど削り、コクピットブロックとの接合には 2mmネオジム磁石を使う方針にしました。
これで、ポリキャップを仕込むスペースが いらなくなり、可動クリアランスを確保できました。
副次的効果として、完成後もコクピットブロックのみ取り出して、修理しやすくなった、という利点もありました。
こういう可動箇所って 壊れやすいですからね。
今回は ここまでです。
年内にあと一回更新できたらいいなー。