【習作シリーズ】ああ、青春のガンキャノン。偉大なるHGUC第一弾!
RX-77 ガンキャノン
ガンキャノンは「RX計画」で建造された中距離支援モビルスーツである。ルナ・チタニウム合金製の重装甲はRX-78ガンダムを上回る防御力を誇り、一年戦争で最大火力のジャイアント・バズの直撃にすら耐え抜いた。ガンキャノンの最大の特徴ともいえる240mm低反動キャノンは、砲身に冷却機能を備えていることから連射も可能であった。また、専用のXBR-M79-a型ビームライフルは長距離射撃に適した性能を備えていたとされる。試験機として設計された本機であったが、若干の量産性を評価され、小数の同型機が各地で報告されている。
しばらくジムキャノン、量産型ガンキャノンと続いたため、今回はわたしの思い出キットを開封することにしました。
それは、わたしの青春時代に発売された、HGUC第一弾であるガンキャノンです。
旧HGシリーズのガンダムやガンダムMk-Ⅱに感動していた わたしでしたが、その後はしばらくプラモデル製作から離れ、スーパーファミコンとテーブルトークRPGにのめり込んでいました。
あと、自転車で遠出をするようになったり、小遣いでレンタルビデオショップに出入りするようになったり。
もちろん、部活動に勤しんだり。
そういえば、たいていの人もそうらしいですが、部活動って、いい思い出より黒歴史の割合の方が多くないですか?
今回のガンキャノンを手に取って、在りし日の自分を思い出しながら、
「ああ、あの焦げついた青春時代と やってることは あまり変わってねえなあ」
と、しみじみ ため息をついてしまいました。
今回の記事は、すっかりノスタルジーに支配された わたしの日記帳をさらすようなモノです。
プラモ製作の参考になるようなものは何一つありませんので、あらかじめご了承ください。
この荒々しい仕上げ。実は、プロモデラーとして活躍されている、更井廣志さんのHJ誌デビュー作の影響です。
第2回オラザク選手権で銀賞に輝いた 更井さんのガンキャノンは、ドライブラシで陰影が濃く、さらにテカテカとした光沢仕上げでした。
その仕上げが いかにも油ぎった機械の感じがして、とても印象に残ったのです。
最近のガンプラ作例は ツヤ消し仕上げが主流ですが、あえて揚げ物みたいにテカテカの仕上げにした方が 似合う機体もあるんだなー、と思うんです。
さて、このガンキャノンは 今では当たり前のように行っている技に初挑戦したプラモでもあります。
●ガンダムマーカーで ゴーグルを塗装
●HJ誌で紹介されたばかりの簡単フィニッシュ法(コピック+アルコール綿棒)
●エッチングパーツの追加
●市販デカールの貼付
●リューターでダメージ表現
●ピンバイスでスプリングギミックを仕込む
どれも真剣に取り組んだからこそ、20年以上たった今でも愛でてしまうんでしょうね。
それと、プラモ自体が800円と安価だったので、改造ツールを買う余裕ができたんだと思います。
正直、こっちの初代HGUC版の方が リバイブ版よりガンキャノンのキャラクターを 表現していると思いますよ。
ずっしりどっしりした重厚さが ガンキャノンじゃないですか。
だからこそ、騎士ガンダム物語では、ガンキャノンは戦士のポジションだったんです。リバイブ版ガンキャノンのようなスレンダーな感じは どうもしっくりこないんです。
それに、当時の「HGUC」という新ブランドのトップバッターとして、後発の基礎となるべく 設計も練りに練られたんでしょうし。
さて、この謎のスプリング。。。
当時のわたしも なにかのゾーンに没入していたのでしょうね。
なにゆえスプリングを突っ込んだのか。
でも、なんとなく80年代の作品っぽいですね。当時見ていた作例の影響なのかもしれません。
さっきの改造ツールの話題に戻りますが、最近のガンプラは改造する必要がないほど よく設計されています。
それはそれで喜ばしいのですが、価格の高騰化が問題です。
タミヤ模型などのスケールキットは、昔から何千円もしました。それはディテールが命ですし、購買層がオトナたちだからいいんです。
でもガンプラは、もっと学生寄りにあるべきなんじゃないでしょうか。
EGガンダムのG3化製作記事でも触れましたが、800円という価格設定が いかにユーザーを喜ばせたか。
足りないディテールは ユーザーに彫らせましょう。
足りないギミックは ユーザーに作らせましょう。
HGUCザク改のように、ユーザーを育てるヒントを散りばめるだけでもいいんです。
揚げ足取りのように「この古いキットは、今の目線だと ここがイケナイ」という方もいますが、わたしは そんなことを まったく思いません。
むしろ、複雑化するほどランナー数が増えて手間が増え、パーツのポロリも起きやすくなります。
積みプラが増えるのは、ランナー数が急増して、作るうえでのワクワク感と手間のバランスが崩れたからだとわたしは思っています。
アフィリエイトも兼ねたこのサイトで言及するべきじゃないのかもしれませんが、バンダイはもう一度、プラモの仕様と価格について再検討してほしいな、と思います。
(そういう点でいえば、2023年に発表されたHGスコープドックの仕様を、皆さんはどう捉えるでしょうか)
荒々しい仕上げ。
ちらりと首からスプリングが。チューブのつもりですが、ピンバイスで穴を開けるのも初めてでしたね。
腰アーマーの接続も、いっちょまえにスプリング固定。
当時はサイドアーマーを 分割化させられる自信がなかったので、せめて可動部の自由度を 上げようとした努力の証です。
ガンキャノンの出撃シーンも決まります。
なんていうか、もう一度作りこみたくなってきました。
今だったら、コクピットの開閉ギミックをしこむか、または重装型ガンキャノンあたりに改造するかも。
でも、ガンキャノンといったら赤なので、青い重装型のカラーリングは好きじゃないんです。
なら、コクピットが開く、赤い重装型ガンキャノンにすれば。
なんて考えるのがとても楽しいです。
「隊長、このポイントですね!?」
「よし、一斉に砲撃を加える。最大火力でジオンを殲滅するぞ」
「今だ! 撃てえ!」
オトコのコの美学と申しましょうか、巨砲主義にはロマンを感じざるをえませんな。
ガンキャノンはスプレーミサイルじゃないんですよ。
アレはPS3版ガンダム戦記でこそ無双装備でしたが、やっぱキャノン砲こそロマンなんですよ。
ではでは。
今回の作例には製作記事ありません。